こんにちは、千趣会のお米鑑定士の島居です。
皆さんは人生を終えるまでに、もう一度食べたいという食べ物はありますか?
私は小学6年生の時に食べた〝ニホンミツバチ〟の巣蜜のはちみつ〟があまりにも美味しくて、その時の感動が今でも忘れられません。
社会人になってから、サービスエリアや道の駅で『巣蜜のはちみつ』を見つける度に、必ず、購入していました。
しかし、40年以上経った今でも小学6年生の巣蜜の味には出会えておりません。
私が生まれ育った長崎県の対馬は、国内で唯一ニホンミツバチしか生息していない(セイヨウミツバチがいない)離島で、丸太をくり抜いた〝蜂洞〟と呼ばれるものが島内のあちこちにあります。
今から15年ほど前、米・食味鑑定士協会の『環境王国』の認定調査に対馬を訪れた㈱イリグチの入口社長が、〝蜂洞〟を奈良県大和郡山市にある自社のビオトープに設置したいと熱望され、私の実家の近所で養蜂を営む方から1本を譲り受けました。

蜂洞 全体写真

蜂洞 内側写真
そして翌年4月に奈良県大和郡山市の自社のビオトープに設置したところ、当時、『ザ!鉄腕!DASH!!』で紹介された『キンリョウヘン』を置いた効果があったのか、翌日には、分蜂した女王蜂と供に数百匹のニホンミツバチが入っていたのです。

キンリョウヘンに群がるニホンミツバチ
これで秋にはニホンミツバチの巣蜜が食べれると私がワクワクしたのもつかの間、スズメバチの襲撃に遭い、あっという間にニホンミツバチの巣は全滅していまいました。
原因は、蜂の出入口以外に蜂洞とその下に敷いた天然石との間に10㎜くらいの隙間が空いており、そこからスズメバチが侵入したからです。
それ以来、私は毎年、分蜂が始まる3月になると〝蜂洞〟を手入れして再チャレンジしよう!と思ってはいましたが、3月は仕事が忙しく、15年放置したままでした。
ビオトープに最高の住まいを!
ニホンミツバチの巣では、毎年、3月から6月にかけて新しい女王蜂が生まれます。すると元の女王蜂は、働きバチと雄バチの半分を連れて新しい巣への引越しの為に分蜂(ぶんぽう)をするのです。
最初に偵察蜂が、引越しに適した環境の良い物件(巣に適した場所)を探すために周囲の山々を飛び回ります。
そして、いくつかの候補の中から一番環境の良い物件を決めて、群が一斉に引っ越すことになります。
ニホンミツバチの養蜂のスタートは、分蜂した蜂の引越し先に、自分の巣箱を選んでもらうことから始まります。
すなわち、ニホンミツバチが気に入ってくれる環境の良い場所に居心地の良い巣箱を設置することが一番重要です。
そして、今年3月、私の養蜂プロジェクトがスタートしました!
奈良県郡山市のビオトープに行くと、以前〝蜂洞〟を囲っていた小屋は崩壊し、周囲の草原も荒れたままの状態でした。
なんとか原形をとどめていた〝蜂洞〟の内部はまあまあ綺麗でしたが、台と接した下部は腐ってボロボロでした。
まずは、ホームセンターで購入したナタで本体下の朽ちた部分約10㎝をカットして、胴体の割れた箇所にはシリコンを注入して内部への雨水やアリの侵入を防止しました。
ただし、下部をカットしたことにより元々あった蜂の出入り口がなくなったので、ネット通販で5,000円で購入した電動のチェーンソーで、新たに約7㎜×約120㎜の穴を縦に3本空けて出入口にしました。
そして、内側を掃除した後で、巣があったかのようにカモフラージュするために内側全体と出入口に『蜜ろう』をたっぷり塗りました。
最初の関門である偵察蜂を集めるために、何としても開花した『キンリョウヘン』という蘭を用意したかったのですが、5,000円~7,000円と高価な上に購入予約が必要で、しかも開花期間が約2週間と短いので、3,000円で45日間も効果のある『ミツバチ誘因ルアー』を購入し、出入口の上にセットしました。最後に〝蜂洞〟の周囲を日差しと雨除けのために、4本の杭を打ち屋根を作って分離した〝ニホンミツバチ〟の受け入れ準備は完了しました。
そしてビオトープに、〝蜂洞〟を設置してから3ヶ月が経過しましたが、偵察蜂が何度も内見には来たものの、分蜂した〝ニホンミツバチ〟の群の入居はありませんでした。
私の1年目の〝ニホンミツバチ〟の養蜂チャレンジは、失敗に終わりました。
失敗の要因はいくつか考えられますが、〝蜂洞〟の周囲が整備されずに荒れたままの吹きさらしで小屋等の十分な囲いがないことやシリコン等の人工物を使用したことが影響したのではないかと思っております。
今、郊外の戸建住宅にお住まいの方で”ニホンミツバチ”の養蜂が人気です。平成24年11月より、個人が趣味で養蜂を始める場合でも、家畜衛生保健所に届け出することが必要になりました。セイヨウミツバチの養蜂業者を守るというのが目的のようです。
ニホンミツバチはおとなしい性格のハチなのですが、ハチというだけで恐怖心を抱く方も多いので、住宅の近くで養蜂をする場合には、近隣住民への配慮をお忘れなく!
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